最近よく、「動画編集は副業で稼げる」という言葉を聞きます。
そうは言っても、これまで全く動画編集の仕事をした事がない方には、ちょっとイメージしづらいですよね。
今回は実際に動画編集で副業経験のあるTechMovieの人間が、「動画編集は副業として成り立つのか?」を解説していきます。
ポイント
金銭的な面も含めて、動画編集の副業に興味のある方は、ぜひご覧下さい。
動画編集の需要は、伸びる一方
今更語ることではないかも知れませんが、動画市場の拡大に伴い、動画編集の仕事の需要は高まっています。
動画プラットフォームの代表YouTubeは、世界で毎月20億人が利用していると言われ、今や個人だけでなく企業が活用するケースも日に日に増えています。
国内だとYouTubeの市場規模は2020年に475億円、2022年には579億円になると予測されています。
引用|https://www.cyberagent.co.jp/news/detail/id=21279
人が集まる観光地に人が買うお土産屋が繁盛するのと同じ原理で、動画の投稿に必要不可欠な動画編集できる人材が不足しております。
動画編集を副業にしたい人が身につけることは2つ
最低限身につけたいことはこの2つ。とってもシンプルです。
技術を身につける
動画編集の技術といっても専門的なプログラミング言語や複雑な入力を行うわけではありません。
ある程度パソコン操作に慣れている方なら、本業の合間でも充分副業として稼ぐだけの技術を習得することは可能です。
やり始めると、
「動画編集って難しそう」
というイメージが
「なんだ、意外といけるじゃん」
に変わるまでに1週間もかからないでしょう。
ただ技術の習得以上に難しく、人によって差がハッキリと分かれるのが、仕事(案件)の獲得です。
案件を獲得する
お高めの動画編集ソフトを購入してある程度こなせるようになっても、案件を獲得できなければ収入にはなりません。
動画編集を副業として成り立たせるには「案件獲得法」まで知っておく必要があります。
最もシンプルなのは、
- クラウドワークスやランサーズを使って依頼主を探す
- 求人サイトなどを探して応募する
- コネをたどる
などが有力ですが、大事なのは「長く継続的に契約できる取引先を探すこと」です。
案件によっては「支払いがされない」「契約がブッチされた」など思わぬ落とし穴もあります。
動画編集を副業にするメリット
最低限必要なことと需要は分かりました。
では動画編集を副業にすると、どういうメリットがあるのでしょうか。1つずつ説明していきます。
場所を選ばずどこでもできる
動画編集は、編集ソフトが入ったノートパソコン1台あれば、いつでもどこでも作業することができます。自宅でもスタバでも出来ます。
データがパソコンの中にあればオフライン状態でも作業できるので、Wifiがない場所でも作業できます。
ちょっとしたスキマ時間にカットやテロップ入れなどの作業もでき、1日の中でダラダラ過ごす頻度が多い方には、空いた時間を稼ぐ時間に変えることができます。不要な外出や通勤等の時間を避けられるので、時間を有効に使いたい方にもピッタリですね。
スキルを身につけるまでの時間が早い
最初に述べたとおり、副業として稼ぐスキルを身につけるまでの時間が早いのも動画編集の特徴です。
簡単なカット・テロップ入れなら1日あればマスターすることができます。
BGMや効果音なども、フリー素材サイトなどからピックアップし、自分だけのリストを作成しておけば簡単です。
ライティングやプログラミングなどに比べて圧倒的に早く稼ぐことができるのは、副業で動画編集をする魅力です。
やればやるほど技術が身につく
動画編集と一言で言っても奥が深く、ゴールはありません。
ウエディングムービー・プロモーション映像・TVCMのようなモーショングラフィック..。
学習すればするだけできることが増え、極めれば映画の予告のようなカッコいい映像も作れます。
そしてできる範囲が広がるほど報酬単価も上がるので単純な時給換算ではなく、スキルアップと報酬アップの両輪を回しながら副業したい人もオススメです。
モノを作っている実感がある
完成した動画がYouTubeなどに投稿されれば、その動画は1つの作品として半永久的に残ります。
その動画を見た誰かが笑ったり・感動したり・影響を受けることも、いずれ訪れます。
それは、動画編集者として収入以上の嬉しさを味わえる瞬間でもあり、そんなモノづくりが好きな方には動画編集は向いているのではないでしょうか。
動画編集のデメリット
もちろんそうは言っても、良いことばかりではありません。
ここからは動画編集のデメリットを順番に紹介していきます。
動画編集ソフトの購入費用がかかる
副業として動画編集するためには、ある程度機能の高い動画編集ソフトを準備する必要があります。
iMovieなど中には無料で使える編集ソフトもありますが、副業として動画編集を受注するにはほぼ間違いなく有料の動画編集ソフトを操作できる技術が求められます。
中には3万円以上するソフトもあるので、動画編集ソフトを持っていない方にとっては赤字スタートとなってしまいます。
ある程度スペックのあるPCが必要
動画編集ソフトに加え、パソコンもある程度性能の高いものが必要です。
操作がガタガタだと作業時間が2倍3倍にもなり、それだけでイライラします。
まず1番に考えるべきは「CPU」です。
CPUはパソコンの頭脳のようなもので、動画編集において最も重要。
目安としては「Core i5」以上のスペックは欲しいところ。
YouTubeのほとんどの動画の最高画質は1080p(2k、フルHD)ですが、この画質の動画編集なら「Core i5」が最低条件です。
4k(2160p、ウルトラHD)画質の動画編集なら、「Core i7」以上のCPUが欲しい所ですが、今は4k画質じゃなくても十分綺麗に写るので問題ありません。
「Core i5」より下の「Atom」「Celeron」「Pentium」「Core i3」は、動画編集するならやめておいた方が良いです。
2番目に重要なのが「メモリ」です。
メモリは、CPUが計算した内容を高速で連絡・一時的に保存する役割があり、現在のパソコンのほとんどは4GB・8GB・16GB・32GBで販売しております。
メモリは最低限のスペックとして8GBは欲しいです。
4GBのパソコンでYouTubeの動画を編集をしていた知人がいましたが、ヒイヒイ言っておりました。
パソコンは良い性能であればあるほどGoodです。ちなみに「動画編集=Mac」というイメージもありますが、もちろんWindowsでも可能なのでお好みで選択ください。
最初は作業時間がかかる
慣れないうちは1つの動画を完成させるのに、めちゃ時間がかかります。
最初は5分の完結動画1本に半日やそれ以上かかることもあります。
効果音が大きすぎてやり直したり、編集中の素材がどこかに消えてしまうなんて日もあるでしょう。
動画の編集には終わりがないため、こだわりが強い人ほど時間がかかる傾向にあります。
しかし自分の工夫次第でどんどん作業時間を効率化できるので、経験とともに編集時間は減っていくでしょう。
部屋に籠もりがちになる
映像の編集は基本1人でもくもくする作業なので、やればやるほどパソコンと向き合う時間が長くなります。
ずっと椅子に座りっぱなしで、目や肩に負担が、、。
きづけば1日中部屋に籠もって作業していたなんて事もあるので、作業時間にはメリハリをつけ、たまには外に出てパソコン以外のお友達とも関わりましょう。笑
リアルな動画編集の副業体験談
相場ってどんなもん?
動画編集の案件は、平均すると1案件5,000円が相場です。
5分以内の短い動画だと3,000円や、10分動画で10,000円の案件もあります。
YouTubeに投稿する動画だと、ここにサムネやタイトルなどをカスタムして、+1,000円や2,000円と言ったアップセル方式で増えていくパターンもあります。
結婚式のウエディングムービーや企業のPR映像等になれば5万円・10万円と単価は上がっていきます。
経験とできる範囲が増えれば増えるほど報酬が増えるのは嬉しい点です。
最初は1本5,000円の動画でも編集だけで半日以上かかり、出力・納品まで合わせた時間を時給換算すると、700〜800円程度です。
いかに作業効率を上げられるかがポイントで、編集時間を2〜3時間で終わらせることができれば、時給2,000円〜3,000円と上がっていきます。
副業の動画編集で起きたトラブルあれこれ
これまでであったトラブルとしては、「報酬の支払いがされない」というのが多いです。
先方からOKが出て納品が完了しているにも関わらず、いつまで経ってもお金が入ってこないのです。
って思うかも知れませんが、これは結構フリーランスあるあるなのです。
支払いのやり取りに関しては口約束にせず、業務委託契約書や、支払いが担保されているクラウドソーシングを使用して、案件を受けた方が良いでしょう。
他にも「毎月これだけの本数を投稿したいので、月に(例えば10本)の編集をお願いします」と依頼を受け、書面を交わしたとしても、やっぱり「動画の投稿はやめることになりました」なんてこともあります。
ここはお互いの信頼関係の問題にもなりますが、キチンと取引先を見極めることも動画編集を副業にする上で大事となってきます。
まとめ
動画編集はこれから副業を始めたい人にはピッタリの仕事ですが、長く継続的にやるにはより良い案件獲得が重要です。
そういう意味ではスキル云々より、人と上手く関係性を築けるコミュニケーション能力や洞察力が必要になってきます。
「煩わしい人間関係抜きにして動画編集で稼ぎたい」という方は、自分のYouTubeチャンネルを作るのもアリですね。
YouTubeを続けようと思うと自ずと動画編集のスキルも上がるので、自分のチャンネルを回しつつ勉強を重ねていくのがスキル習得の近道かも知れません。
これから動画編集を副業にしたい方にとって、1つの参考になれば幸いです。